水虫ってしつこいイメージがありますね。
ツワモノの方になると、「30年モノ」なんておっしゃる人もよく見かけます。
一度罹患してしまったら最後、一生付き合わなくちゃいけないと思っている方も少なくありません。
果たして本当にそうなのでしょうか。
ここではなぜ水虫がしつこいと言われているのかを具体的にまとめます。
さらに、症状別に正しい治療と、それを行った場合の完治までの目安を書いていきたいと思います。
目次
治療を始める前に知ってほしいこと
水虫を確実に治すために確実にやっていただきたいことが3つあります。
それは
1.確定診断をつける
2. 抗真菌剤の使用
3.再発対策
です。
その重要性を簡単に説明していきます。
1.確定診断をつける
水虫の治療には「抗真菌剤」という特別な薬を使います。
これは水虫の原因菌である「白癬菌」に特異的に効果を発揮する薬であり、水虫以外の症状には一切効果がありません。
例えば、足裏を無数にノミやダニに刺されたとします。
こうなると猛烈にかゆいのは想像に難くありません。
しかし、これを間違えて水虫だと思い、抗真菌剤を塗っても効果はありません。
虫刺されに効果を発揮するのは炎症止めの薬であって、抗真菌剤ではないからです。
さらに、
足がかゆい=水虫ではありません。
水泡形成=水虫でもないですし、皮が剥ける=水虫でもありません。
それでは一体どうやって水虫だと確定するのでしょうか。
水虫かどうかは患部の皮膚を擦りとり、顕微鏡でのぞいてみて、白癬菌の存在を確認しなくては確定診断は付きません。
白癬菌↓
確定診断がついてはじめて、効果のある治療を開始することができます。
2.抗真菌剤の使用
水虫と診断がついても、抗真菌剤の塗布を拒み、昔ながらの民間療法を頼る方も少なくありません。
しかし、民間療法には確実性がない点、再発リスクを拭えない点などデメリットもあります。
水虫を一時的に改善する効果はあっても、完全に根絶することは難しいのです。
水虫を根元から絶つには抗真菌剤の塗布が何よりも重要です。
3.再発対策
水虫の再発率はなんと50%。
2人に1人が再び水虫を発症します。
これは一体どうしてでしょうか。
実は水虫は角質層の中に潜んでいます。
抗真菌剤を使用し、一時的に症状が改善したことで塗布を止めてしまうと、角質層の中の深いところに隠れていた白癬菌が再び勢力を取り戻し、増殖を開始します。
結果、水虫の再発に繋がってしまうのです。
白癬菌を根絶させるためには
・症状が消えてからも1ヶ月は抗真菌剤の塗布を続ける
・蒸れを防止し、なるべく乾燥を意識する
この2点に気をつけて生活する必要があります。
一体どれくらいで治る?症状別水虫の治療期間
終わりが見えないと思われがちな水虫の治療。
一度始めたら一生ケアし続けなくてはいけないと思い込み、治療にしり込みしてしまう方も実際にいます。
しかし、水虫の治療は決して終わりのないものではありません。
一日でも早く治療を開始することが、治療期間を短くするコツでもあります。
足白癬の場合
糖尿病などの基礎疾患がなく、足白癬単独の場合、自分に合う抗真菌剤が見つかれば通常は2カ月程度を治療の目安と考えます。
重度の場合はさらにその倍と考えましょう。
かゆみは抗真菌剤塗布の1週間前後で落ち着くことがほとんどです。
爪白癬の場合
以前は飲み薬しか効果がないと言われた爪白癬ですが、平成27年にクレナフィンという新薬が作られ、現在は足白癬と同様に塗り薬によるケアが一般的になってきました。
【クレナフィン】
爪白癬の完治は爪が全て生え変わるまでを目安にします。
そのため、基本は48週間(約1年間)の治療が目安です。
この間、爪の状態が改善し、見た目にはほぼ治ったように感じるタイミングが訪れると思います。
しかし、爪は皮膚よりも硬く深い層があるため、再発リスクが高いのです。
必ず爪の生え変わりまで薬を塗り続ける必要があります。
手の水虫の場合
手の水虫の場合、その発見が遅れ、重症になってから受診するケースが多いと言います。
水虫の9割は足にできるため、手水虫は「湿疹」が疑われてなかなか適切な治療に至らないためです。
手の水虫も初期~中期であれば足水虫と同様に2カ月程度で改善が見込めますが、重症化すると倍程度時間がかかります。
また、手の場合も爪白癬を起こすことがあり、その倍には爪白癬と同じように爪の生え変わりまで完治とは言えません。
ただし、手の爪の方が足の爪よりも早く伸びるため、足の爪白癬よりも比較的完治までの期間が短めです。
いんきんたむしの場合
いんきんたむしとは、別名「股間白癬」とも言います。
昔は男性の陰嚢にできる疾患してとらえられていましたが、最近では女性にも多く発症が見られます。
感染経路としてはジムや温泉施設、股間白癬を保持しているパートナーとのセックスなどが主だと言われています。
いんきんたむしは股間にできる水虫というワケです。
こちらも抗真菌剤の塗布により完治が見込めます。
しかも足白癬や爪白癬よりも比較的早期に完治するケースが多いと言います。
通常「ケトコナゾール」や「ラノコナゾール」「ルリコナゾール」「リラナフタート」という抗真菌成分が含まれている塗り薬を広く患部に塗ります。
1週間ほどで皮膚の症状は落ち着くことが多いですが、その後も継続して1ヶ月程度は塗り続ける必要があります。
理由は足白癬や爪白癬と同様で、角質層の深い部分に潜んでいる白癬菌を根絶するのに必要な期間です。
白癬の治療期間・まとめ
水虫は一度かかってしまったら自然に治るということは期待できません。
だからこそ、一日も早く正しい治療を開始して完治を目指すべきだと思います。
長年水虫と付き合っていると、
「別に良くならなくてもいいか」と思う方も少なくありません。
確かに水虫を放置しても命に関わるような重篤な症状を引き起こすことは稀です。
ですが、水虫のない生活はとても快適だったということをもう一度思い出してほしいと思います。
キレイな足で、サンダルを履くのにも躊躇しない生活。
足の臭いやかゆみに悩まされない日々。
本腰を入れて数ヶ月、ぜひ頑張ってみませんか?
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